facebookページ『イノベーションDAYを作ろう』開設一周年
あらためてイノベーションについて考えてみました

 

1. イノベーションDAY開設から1年たって

insert_idayfacebookページ「イノベーションDAY」を立ち上げて、月に1度「イノベーションを意識する日」を作ろうという活動を始められて1年が経ちました。

:早いですね。「イノベーションDAY」を立ち上げて、関連したイベント「イノベーションHACK」を主宰してみて感じたのは、”イノベーション”という言葉に具体性が出てきたということですね。体系化・ノウハウ化できてきたということを感じます。

河北:”イノベーション”の捉え方については自分たちでも模索してきたのですが、facebookページやイベントを通じて「自分とイノベーションって無関係じゃないんだ」と感じてもらえると、とても嬉しいです。だれにでも”イノベーション”は起こせるし、小さなことからでもいいんです。小さなところから大きなものが生み出せると思っているので。

イノベーションDAY“では、毎月ひとつずつ小さな行動を提案しているんですが、皆さんからの反応がやはり嬉しいですね。イノベーション”はもともとみんなのものだという想いはあったものの、以前はどのように表現しだれにでもわかるような形にするのが難しいと感じていました。でも、一つの「運動」としてfacebookサイトでの発信を継続的に取り組むことで、具体的な見えるものへ、より身近なものへと変わってきたと思います。

 

2. 僕らが考えるイノベーションの本質

:”イノベーション”というものが、行動や体験に基づくものであることが、非常に重要だなと思っています。

“イノベーション”という言葉はもともと、技術開発系に使われることが非常に多かったんです。「技術としてイノベーティブか」というような文脈で使われていたんですね。それに対して僕らは「経験や価値観がシフトすること」も”イノベーション”ではないかと思っていたんです。

photo_tw_talk1世界的な流れの中でも、アメリカの企業が”デザイン思考”を発案して、体系化しました。これが”イノベーション”を生み出す為のHowtoとしては本流だと言われています。さらにその中で、計画的に順序どおりに進めていくスタイルではなく、走りながら変わっていく、走りながら生み出していくスタイルが定着してきました。今は、”イノベーション”というコンセプトが十数年の時を経て、具体的なHow toとかノウハウに変わりつつある、そういう時期なんだと思うんですよ。

社会が変わってきているという気がしますね。会社主導というより、私生活主導で変わってきつつある感じがするかな。一方で、僕らの生活や仕事は昔よりも忙しくなっていますよね、効率化効率化って言われてて。けれど、効率化は必ずしも”イノベーション”を生み出すわけではない、むしろイノベーションの芽をつんでいることもありますよね。

行き過ぎた効率化から引き戻すために必要なことが”イノベーション”かなと思うんです。具体的なHowtoとして、経験や体験、つながるとか、枠を超えることを可能にしていくための、方法論として。

河北:そうですね。イノベーションとは「新結合し、本質的な問題解決に向けての価値観シフトとその行動」だと思いますが、その必要性は今や顕在化してきたと実感しています。企業もこのままの延長線上では、いかんともしがたい状況になってきていますからね。

photo_tk_talk1私が思うのは、”成長といったら経済の拡大だ””いや過去に戻るべきだ”のような「型にはまった」ステレオタイプ、AなのかBなのかの「二者択一」の考え方、また「目的と手段のすり替え」などのマインドセットが長い間日本にはびこっていましたが、これがまずかったかなと感じています。このマインドセットのままではこれからの社会も企業も、壁にぶち当たります。
例えばですが「AまたはB?それとも、もし相反することを共に活かすことができるとしたら?」「それとも全く関係ないところでどんなことが考えられる?」といった問いを、日常的に皆が起てられたなら可能性は広がります。
今や、企業のみならず個人の一人ひとりにおいても、物事の原点に立ち返り、深堀り、問い直し、自由に創造し、まさに「Out of Box=つまり”枠から外れる”」という思考と体験こそが、リアルに必要になってきていると思いますね。

 

3. イノベーションを実践するポイント

河北:当たり前すぎて笑っちゃうかもしれませんが、1番のポイントは、行動する時間、考える機会などの”時間確保”なんですよね。質も大事ですがちゃんと時間を確保する。これが意外と効果的、そして難しい。ここでは自らが腑に落ち、繰り返し行い習慣化するということが大切なんですが、行動習慣ができ、身体習慣となり、思考習慣が変わるまでは3段階があるのでどうしても時間がかかる。だから当社のサービスは1日だけじゃなくて、3ヶ月とか6ヶ月とか1年間とか時間を必要としています。また、”枠から外れる”インスパイア体験など、いつもと違う非日常の領域で一つのショックを受けることや、対話を通しての内省、学習するスキルは必要不可欠と言えると思います。

photo_tw_talk2習慣化の成功のコツですか?それはそれほど難しいことではないんです。例えば「快」「喜び」「嬉しさ」というのをちゃんと作ってあげるとうまくいく。そのとき「五感」を使うこと。そして「もともと持っている習慣に関連付けて乗せる」ことです。新しいものを新しく入れるって難しいじゃないですか。でもいつもの習慣に組み合わせて入れ込むというふうにしていくと、確かに成功率が上がりますよ。

:そうですね。例えば思考するっていうことは、既存の情報を組み合わせたり整理したりすることでしょう。だから内側にあるものだけじゃ足りない。外から刺激とかインプットすることによって、内面が増えて創造性が高まっていくわけですね。だから「五感」って大切なんです。目だけじゃなくて、耳、味覚とか、熱い寒いといった体感などがあるから情報が思考につながっていくわけです。そこを意識的に行うことがポイントだと思います。

 

4. これからのイノベーションのありかた

:”イノベーション”というのは、マーケティングでいうと「モノ中心」から「ヒト中心」に変わってきてることだと思うんですね。モノが新しいのではなく、使い方が新しいのであれば、それは”イノベーション”って言えるじゃないですか。よりヒト中心で、そして「コト=体験」が大切になってきている。だからもっと実際の「体験の場」とか「体験する機会」を使って、”そんなにイノベーション自体は難しいことじゃない”ということを知ってほしいですね。”イノベーション”というあり方を通じて行動がしやすくなる、行動が生まれるような機会や体験を提供していきたいですね。

photo_tk_talk2僕が「まずは行動」とか「新しい体験」とよく言っている理由としては、自分としての新しい体験があると、人の新しい体験が作りやすくなるからなんです。自分で感じると「じゃああの人もこう言う風にやったらどうか」という発想につながりますよね。その対象は、お客さんでもいいですし、消費者の方でもいいし、社内の人達、家族でもいいんです。「こういう新しい体験をつくるとイノベーションが起きるんだな」という成功体験を個人が持つと、もっとそういったことをしたくなっていきますよね。

河北:そもそもイノベーション”の源泉は何かというと、「強い欲求」なんですよね。憤りや、怒り、こういうふうになったらいいのになという夢やワクワク。欲求ってモヤモヤしているし、漠然としてるし、すごいカオスなんです。先ずこのカオスの蓋を開けることです。 そして「持論を持ち、持論にしがみつかない在り方」が求められます。日本企業は、自社愛が強くサービスや技術力などに自信のある会社が見受けられます。それは強みでありますがその反面、自己と同化しがちで一旦外れて思考することができなくて苦しんだりもしますね。「自分の当たり前は世界に通用しないかもしれない」という視点で自分も周囲も常に問いを持ち、俊敏な行動を起こせる「カラダ」を持つことが必要でしょう。企業はそれらを活かし育てつづける環境づくりを怠らないことですね。

イノベーションDAYとは…
「イノベーションを起こすには、まずは時間確保が大事」という信念から、私たちはイノベーションDAYを設定し、推進しています。
イノベーションDAYは毎月11日です。
イノベーションDAY当日は、「30分間、イノベーションのために、自分の時間を割く」という活動をします。
具体的な過ごし方は、下記サイトにて、毎月1例ずつ推奨しています。
イノベーションDAY : facebookページ (https://www.facebook.com/11iday/)
皆様のご参加、お待ちしております。

つまり、スティーブ・ジョブスのような強力なイノベーター出現を期待すればいいということだけでなく、人や組織の仕組みにイノベーションの種が蒔かれ、所属する集団の中にいるだけで、自然と繋がり、教えられずとも育ち合い、ふつふつと化学反応がおこり、気がつくと自動的にチームイノベーションが発現してゆくというダイナミズムを創出していく風土づくりに、大きな意義があるのではないかと考えています。もしかしたら日本独自の”ジャパニーズイノベーション”というスタイルが生まれたら面白いなと思います。 人や組織の”イノベーションの習慣”によってどんな可能性を創造できるか、それを明らかにし、証明していけたらと思っています。

一人ひとりにおいては、私自身も含め、自らの小さなイノベーションを大歓迎すること。そして繋がり学び合い、刺激し合い、少しゆるゆる楽しむプロセスが、未来に繋がってゆくと感じています。